最終書換日:97/03/01

岡山倉敷のラーメン屋の巻
その2

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味音痴のラーメン談義です。独断と偏見をお許しください。

西大寺にあった
町のラーメン屋さん

 また、友人の話である。「うちの近くにも、有名なラーメン屋があったぞ。しらなんだんじゃが、息子があそこがおいしいと、おしえてくれた。いってみたら、昼時のせいもあるかもしれんが、なるほどならんどった」
 で、私めも2号線を東へ20数キロ走って、西大寺まででかけたのである。メイン通りから路地へはいってすぐ、「中華そば、八方」とある。ふとみると、向かいは「西大寺税務署」?良い場所かどうか?。まあ関係ないやとのれんをくぐる。

 ふーん。なんとなく懐かしい雰囲気。10数席であろうか。ほとんど埋っていて電話機の前しか空いてない。メニューをみて、「わかめ入中華そば、お願いします」。やがて出てきた。うん、醤油だ。一口すする。ふーん。なんとなく懐かしい味。なんだろうな。‥‥‥。
 そうだ、昔ラーメンだ。子供のころよくたべにいった近所のラーメン屋の味と似ているんだ。そうだそうだ。これは、「町のラーメン屋さん」の味だ。横にはおでんのなべ、そして極め付きは、となりの鉄板の上で、お好み焼がやかれていたことだ。少年のころのあの店と、なにもかも同じじゃあないか。じーんと懐かしさがこみあげ、ラーメンの味もとたんに何倍もおいしくなったようである。

 というわけで、この項のタイトルも急遽変更、標記のようになったのである。欲をいえば、もうちょっといいわかめをつかってほしかった。でも雰囲気とともに、あとまでおいしかった味の残っている店である。

PS: 岡山市西大寺は、岡山市の最東部で、旧西大寺市。2月のはだかまつりで有名な西大寺観音院は、「八方」の少し南にある。
PS2: 休:日曜。 営:11:00-20:00

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ねぎラーメンの巻き

 わが家の女性達が「ねぎ焼き」がすきになったのは、いつからであったろうか。ねぎをたくさん入れて、醤油のたれでジュージュー焼いて食べるのである。私はその横で普通のを、これまたソース味で食べる。岡山駅前の地下街、「ぼてじゅう」というお好み焼き屋での風景である。醤油の焼けた味は嫌いではないのだが、どうも正月の焼きもちを思い出す。お好み焼きはやはりソースだと思う。

 おっと脱線。これは、ラーメンの特集なのでしたっけ。ホームページ読者で、岡山出身、横須賀の学生さんから「岡山駅前にネギラーメンの美味しい店がある」との情報がいり、考えていたらついつい連想が発展してしまった。そうだ、お好み焼き屋情報もやらなきゃあ。なんといっても・・・(内緒)。

 で、岡山駅前、高島屋の裏通りを東へちょっといったところのラーメン屋を訪ねた。
 店のテントには、「中華そば」。看板は「山富士」とある。ビルの角の店構えらしい店だなーというのが第1印象(どういうこっちゃ?)。中にはいってメニューをみる。ない。「ねぎラーメン」がない・・・。みなおすこと2度、3度。あった。なんと「ねぎ中華」だったのである。私の経験では「中華そば」にこだわる店は、あっさりした醤油味が多い。
 出てきた「ねぎラーメン」ならぬ「ねぎ中華」、やはりそうであった。つるっ。細麺で、唇を通過する感触がたまらない。くだんの横須賀の学生さんは、「富士屋」系の味が好きということであったが、まったくそのとおりである。「山」はついているが、あの「富士屋」と関係あるのかもしれない。聞きもらしてしまった。
 でも、私の「ねぎラーメン」へのおもいとは、全然違うのである。このあっさり麺はどちらかといえば、ベーシックな「中華そば」そのもので食べたい・・・。

 10年ほどまえ、岡山市の2号線新保交差点から、すこし東にいったところにある「ラーメン太郎」がやっていた「ねぎラーメン」が私の「ねぎラーメン」の原点である。あれは美味しかった。現在はなぜかメニューがかわって、(味もかわったように思うが?)ねぎは、「トッピング」(え、ラーメンでもそういうの???)の1つとしてある。でも通勤途上にあるここには、つい寄ってしまう私であった。

 うーん。「ねぎラーメン」「ねぎラーメン」・・・・・・。

PS:山富士=休:日曜。営:11:00-am3:30。 ラーメン太郎=休:火曜。営:11:00-23:30

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こってりごま味名物そば・餐休

 あ、あった。バックミラーに目をやりながら、あわててブレーキを踏み左の駐車場へ。
 岡山市の西北部、総社市との境に近いところに「最上稲荷」がある。日本3大稲荷として有名なところ。ある冬の日、めったにとおらないその近くの道を通っていた。「昼はラーメンにでもしようかな。」と、お腹がなりはじめたときである、「支那そば・餐休」の看板が目に入ったのは。

 「餐休(さんきゅう)」の名は岡山では結構有名である。だが私に限ってはなぜか食べたことがなかった。この特集をはじめてより、1度は食べないとならない店である。本店でなく、「高松店」でも良い機会であった。

 そばのメニューは2つ。「あっさりしょうゆ味 支那そば」「こってりごま味 名物そば」。もちろん私の選んだのは後者。
 「これはすごい!」。でてきたのはすりごまがたっぷり入ったもの。ごまといっても、「ごまあえ」のごまとはおもむきの違った、濃い味である。食べるほどに!!!!、また食べるほどに・・・・。

 ふと横を見ると、「昔、中国四川省で、行商のそば売りが天秤をかついで売っていたと言う伝統の味」という説明がある。四川ラーメンというと、ミンチ肉のピリ辛味ラーメンなのだが・・・。

 いろいろ書いていても、おいしいことについては表現する語彙のみつからない私ですが、はっきりいって「大好きなラーメン」です。この次から「あなたの好きなラーメンは?」と聞かれたら「ベトコンの国士無双と、餐休のごまラーメン」とこたえようかな。
などと考えながら、またスープを全部飲んでしまった私でした。

PS: ここは、なぜかちょっとまじめなレポートになってしまいました。
PS2: 休:火曜。営:11:00-21:00,(泉田本店)

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番外編 熱海の塩魚汁ラーメン

 寒い冬の一日、「熱海の海岸、散歩する・・」としゃれたのであります。ロビーからそのまま海に出られるという素敵なロケーションの宿でありました。ただ、時は冬。雪が舞っていたのであります。

 熱海駅での昼食のひとときでありました。いちばん奥にある、え、どこの?、駅の並びのみやげ物店街の一番奥なんです。その和そば屋さんがあったのは。
 こってりのラーメンが好きなくせに、和そばも私はすきなんです。ほっといて下さい。

 「わかめそば下さい」の言葉を飲み込んだのは、壁に貼られた紙の「ラーメン」の4文字が目に入ったせいでした。ただ、そのまえに「しょっつる」の5文字が。え、「しょっつるラーメン?」興味の虫がむくむくと。どんな味なんだろう。「しょっつる?」

どうも「塩魚汁」と書くらしい。「うーん、うしお汁みたいなんかなー」。で、とうとう「あのう、あのしょっつるラーメンとかいうの下さい」とやってしまった。しょうがない私。

 まわりはみんな「てんぷらそば」「月見そば」「・・・」。
 白身の魚の入った、塩ラーメン。これまであまり「塩ラーメン」になじみのなかった私。でもこれってなかなかいけるんじゃあない。コショーがきいていて、和そばじゃあなくまぎれもないラーメンの味でありました。

 3分の1ほど食べた後、よせばいいのにこの私。実験をしたのであります。なにしろ目の前に「七味」があったものですから。どんな味になるのかなー。美味しいかなー。と、七味をばらばら(パラパラではありません)。ところがどっこいでありました。

なんと、味がなくなってしまった・・・。辛いだけで、何の味もしない・・・。いや、本当は辛くもなくなったように思えたのであります。コショーと七味だから、辛いはずという頭の中の想いをよそに、見事になんの味もしなくなった「ラーメン」を最後まで食べた私でありました。もちろん、おつゆは残しましたが。

 お宮さん、悪い事をしました。お許しを・・・。

 熱海の海岸、散歩する・・の物語でありました。

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番外編 16割の「のんのん」

 「今晩は外食ー。」
「えー。じゃあ、ベトコンラーメン」
「民芸うどん」
「のんのん」
 え、珍しい。みんなが主張するなんて。たいてい、「どこにする」「どこでもー」「なにがいい」「なんでもー」というのが、いつものパターンなのに。
じゃあ、じゃんけんで決めよう。ということになり、勝ったのはなんと「のんのん」。
「じゃあ、歩いていこう」「うっそー」

 え、そこは何の店?ですって。そう、これがかんじん、この前伏線をはったでしょう。そう、「のんのん」は、お好み焼きの店なんです。しかもわたくしの住まいいたしまする、16割の唯一の食べ物やさんなんです。といっても、一日10万台の交通量を誇る国道2号線に面した、大人気の「お好み焼き」屋さんなんです。

 で、あの土地は、実はわが家の本家の土地なんです。国道が20数年まえに通って、植木屋の倉庫になったり、食品会社の事務所がおかれたり・・。でもあまり長持ちしなかった?土地なんです。それが、御好み焼き屋になったとたん、おすなおすなの大繁盛。名声はあっというまに岡山県南部一帯にひろがってしまったのです。「やっぱり、あの土地がどうのこうのというのは、違うなー」と識者?の人々を反省させたりもしたのが、あの店でなんです。

 わたくしの、幼なじみのあの方なども、パートで働いていたときもありました。土、日曜日などは広い店内がいっぱいで、またされるカップルが数組。そう、若いカップルの多い御好み焼き屋でもあるのです。

 もちろん味はわたくしの保証付き(え、一番信用できない・・。ごもっとも)。でも、あの本場広島の駅ビル4階、御好み焼き屋の屋台街。その一番奥の店に負けないおいしさだ・・。といえばわかるひとはわかっていただけると思うのですが??。  ただ、わたくし、自分で焼くのが長い間苦手で、「お願い。焼いて」とつれあい殿のお手を煩わしてきたためか、わが家の足が遠くなりがちだったのも事実のようであります。

 みなさま倉敷に御立ち寄りのせつには、「ベトコンラーメン」とともに、御好み焼きの「のんのん」をコースに加えて損はないと思いますよ。

PS: これは、いわゆる一つの、食べ歩きの番外的な感想でして、決して店のPRではございません。念のために付記いたします。
PS2: 休:無。営:11:00-23:00

ふーん。これがあの、こってりなんだ!

 倉敷市というところは、30年前に3つの市が合併してできた。だから今でも人口密集地というか、町のセンターというようなところが3~4箇所ある。倉敷と、児島、玉島そして水島である。私など、勤め先が岡山ということもあって、このなかでは倉敷以外は年に1~2回程度しか行かないのが現状である。

 で、その年に1~2回があったのである。おなかが空いたなーと思ったのは、北から児島の市街地にさしかかる付近であった。むこうにちらちら幟が立っている。赤い○に、なにやら一の字がかいてある幟である。「天下一品」というのがラーメン屋だと気づくのとブレーキを踏むのが同時であった。

 でも、どっかで聞いたことのある名前である。中にはいると、赤と黒のツートンカラーで、なにやら変わった雰囲気。岡山近辺のラーメン店と違うなー。

 『何になさいます。』(おっ。この人綺麗だ。)
 「何がいいんですか」(まぶしい)
 『あっさりと、こってりとございますが』(メニューにはあっさりもこってりも書いてない。ただラーメンとか、わかめラーメンとかしか書いてない・・・)

 でも、選ぶのは迷わず「こってりください」
 『にんにくはお入れいたしますか』
 「ええ、入れてください。で、わかめを」
 『かしこまりました』(うっ。むこうへ行ってしまった。もうちょっとこっち向いていて欲しい!!)

 出てきたのは、スープのかなり少ないふつうのラーメン。と、思ったのはちょっと見のとんでもない間違い。スープというのが、とってもとろりというか、どろりという感じのすごいもの。麺にどろっとからんでいるといったほうがぴったりである。「ここって、何かチェーン店なんですよね。本部はどこですか?」やっぱり、もう一度お呼びしてしまった。(文章も思わず敬語モード?)

 『ええ、京都なんですよ。』にこっとして、またむこうへいかれてしまう。
 そうだ。インターネットでよく出てくる店だ。関西地区になん10軒もあるという。そういえば、こってりが有名とかあったような、なかったような?。このこってりぐあいでは、わかめは合わなかったかなー。でもおいしいー。こってりでもちっとも脂っこくない。つるっでなく、ばふっというようにして、半分くらい食べたところでちょっともたれた。見ると辛子味噌がおいてある。これこれ。スプーンに1杯。うーん。好みの味になった。

 ということで、今日は岡山県下で唯一の、「天下一品」のこってりラーメンのリポートでした。これを書いている今もおなかの中にある、このボリューム感!?。
 「ふーん。これが有名な天下一品のこってりなんだ。」
 「ふーん。ふーん。」
 (ふーんって、いったいどっちをかんがえているの)
 「え、どっちって、それは・・・」(97,2)
PS: 休:木曜。 営:11:00-24:00  

「焼け跡ヤミ市派」デパートの・・

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  親愛なる杉原様へ・・・。  突然のお便りで、失礼します。岡山、倉敷ラーメン屋のページ楽しく拝見させて頂きました。
 今、私は、生まれ育った倉敷の街を離れ大阪で暮らしはじめて、4年がたとうとしています。懐かしさと、うれしさいっぱいに、見させていただきました。

 でもっ、一言だけ言わせて下さいっ!一番最初に、「ベトコンラーメン」がくるのは、当たり前です。そのあとの「百万両」も妥当でしょう。でも、どーして、どーしてこのページには、あの「叉一ラーメン」が載っていないのですかぁぁぁっ!?

 私は、小さい頃、母に連れられて、ダイエーや、天満屋、三越に買い物に行った日は、必ず「叉一」のラーメンを食べないと気が済まない娘でした。高校時代も部活のあとに、通ってました。学生には、当時(今もかな)50円の学割のある親切なお店だったんですよぉっ。
 真っ黒な汁の割には、辛くなくってあっさりしてて、んで、チャーシューが油がとろけるようでホント私は、大好きでした。叉一を知らない倉敷市民は、いないとおもっていたのですが・・。

 だまされたと思って一度食べてみて下さい。天満屋の向かいの確か、倉敷デパートって言うところの中に今は、収まってると思います。
 勝手なことばっかりいって、いきなりのメール失礼しました。
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 ラーメン特集をやっていると、こんなE-MAILもまいこみます。
 「どうして今まで、叉一を書かなかったの?」と、横からつれあい殿。
 「やっぱりなー。言われるわ、そりゃあ」とこれは娘。

 「ご、ごめんなさい。他意ははありません。すぐやりますから・・・」女性3人に言われると、とてもかないません。!!!!。

 では、あらためまして。
 戦後の復興期。そう、昭和20年代の終わりから30年代であります。多くの都市に「○○デパート」という名の、集合店舗が生まれたのは。だいたい駅から徒歩5分といった位置に20~30軒の食料品、衣料品を中心とした店が集まった、2~3階建てのビル?ができたのです。野坂昭如氏のいう「焼け跡ヤミ市派」のあとにできた、当時は最先端の「デパート」でありました。

 岡山では「岡ビル」、倉敷では、そう「倉敷デパート」です。
 我が母などは農閑期になると、そこの衣料品店で、買うでもなく買わぬでもなく入りびたっていたものです。たいぎがったボク(まだ小さいぼうやでした)などは、「ナー。はよーけーろー。」となんどもスカートの裾を引っ張って、母を困らせたものでした。

 その「倉敷デパート」、今の天満屋の前の筋をもう少し東へいったところにあります。その入り口にあるのが、このお話の「第2又一ラーメン」なのです。

 で、食べてきました、さっき。(ここまで書いてから食べに行くかな、普通・。というお声が聞こえて聞こえてきそうですが)。うーん。2年ぶり。

 真っ黒い汁のわりに、辛くなくあっさりしていて、醤油くさくもない・・・
何かさきのE-MAILと同じになりそうです。おまけに味音痴の私が味について論評するのは、似合いません。
 で、ひとこと質問してきました。「あちこち又一があるけど、みんなおんなじですか?」
 で、おばさん、「いいや、みな違うんよ。親戚で似た味ですけど、別々にしとります」とか。倉敷駅前西ビル地下、三越向かいの屋台、そして、中央病院から少し南・・と、私の知っているだけで、4軒。

 でも、この黒い汁の色はなんなんでしょうね。きっとここは、あっさり好きの人が食べたら「大変美味しい」と言うんでしょうね。でも、このチャーシューは、私も好きだな。
 いろいろ「原稿の内容」を考え、目の前に真っ黒に焼けたチャーシューの塊を何本もみながら、「おつゆは最後まで飲んでください」という張り紙に忠実だった私でした。

PS: 休:第1、3木曜。 営:11:00-22:00
PS2: あ、学割50円。まだありました。      (この項、97、2)

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