花も嵐も、ラーメン物語、その9岡山倉敷のラーメン屋の巻 9 |
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味音痴のラーメン談義です。独断と偏見をお許しください。
「備中笠岡鶏ラーメン」美味しかったです。 |
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岡山ラーメン学会の第五回OFF会は、99年1月に「笠岡ラーメンツアー」として開催されました。私も「映画館に入る前に注文して映画を見ていたら、後ろから「○○さん、○○さん」とひそやかな声がして、ラーメンが届けられ、それを食べながら映画を見た」といううそのような本当の話が残る、「備中笠岡鶏ラーメン(勝手命名)」を1度ぜひ食べてみたかったので、いさんで参加しました。
笠岡インターから南へ少し行くと、右へ斜めに入る道があります。笠岡市西部に通じる「農免道」です。それをしばらく下りますと、2号線に出るすこし手前に、ありました、ありました。赤いテント屋根に黒で「ラーメン一久」と大書してあります。ただどうみても山の中の一軒家という感じで、駐車場ばかりは広々としていました。
入り口のなにやら書いて有る古いのれんが雰囲気をもりあげてくれますが、中にあるのれんの文句がまたすごい。
『一久 一品 面悪くて味が嬲てる カカモッコス 親父モッコス 一久 カカ嬲てる・・・』
ながめていましたが、結局よく意味がわからないうちに、ラーメンがきてしまいました。
うーん。美味しい。チャーシューのかわりに鶏肉が乗っていると聞いていたのですが、この鶏肉、少し固めのものがスライスしてあって、こりこりと美味しいです。スープは醤油の透明なあっさりしたもので、甘くなく、脂ぶんも感じられるのですが、あと口もいつまでも美味しいのです。麺は細目でしたが、これは普通の1。5倍くらいの多めでした。
おやじさんは、なんとなくTVで見たもう一軒の「笠岡鶏ラーメン」の店、「坂本」のおやじさんと雰囲気が似ているなとみたのは、偏見でしょうか?。「うん。ネギはこんなふうに、はすに(斜めに)切ったほうが美味しいよ。」などと解説していただきました。
この「備中笠岡鶏ラーメン」はもともと、戦後すぐに「斉藤」という店がはじめて、笠岡市民の味のよりどころにまでなったものですが、いまはこの「一久」と「坂本」がその味を引き継いで営業しているものです。
笠岡育ちの人たちにとっては、これが普通のラーメンで、成長して他の町にでて、チャーシューののったラーメンを食べて「こんなラーメンもあるんだ。」と思ったとは、異口同音に聞かれる言葉です。
でも、本当に美味しかったですよ。みなさん。(99,1)
休:水
PS:「坂本」の休日は、日曜です。
番外編 「ふたたびの熱海です。こんどはサンマーメン」 |
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「熱海の海岸散歩ーーするーー・・・」2年ぶりの熱海であります。あの「しょつるラーメン」まだあるかなーと訪ねててみましたが、「あ、ラーメンはやめました。」とのつれないお返事。
やむなく外へ出て商店街を歩きました。「平和通り」なんて名の坂をぶらぶら下りていきますと、ありましたありました「大宝ラーメン」の赤い看板。昼時で20席ばかり
の中はほぼ満員です。片隅に空席をみつけて席を占めます。
「ラーメン2つと、サンマーメン1つ」向こうで注文する声がします。えっ、サンマーメン?。何だろう。そういえば最近どこかで聞いた名前だっけ。どこだったか?。それにしてもサンマーメンって何だろう。サンマさんのつくったラーメンでもないだろうに。
で、私も注文してしまいました。850円とちと高い。
しばらくまっているうちに、出てきました出てきました。見ますと野菜がたくさん乗っています。スープはと見ますと、汁ではなくて何ドロッとした雰囲気。そう、かたくり粉でとろみがつけられているのです。うーん。これは八方菜です。
で、その下にラーメンの麺が!。店のおねえさんについ聞いてしまいました。「このサンマーメンって、中華どんぶりのラーメン版なの?。」『ええ、そうですよ。』「それをどうしてこう呼ぶの。」『さあ、わかりませんけど。』
あつあつで、中華ドンより汁も多く、口の中を火傷してしまいました。でも、けっこう美味しかったですよ。(99,2)
ps:サンマーメンについては、特集アスペクト33「ラーメンマニアックッス」p175に詳しい紹介があります。どうやら横浜の地ラーメンらしく、多摩川から静岡あたりの海岸沿いに分布しているようです。「生馬麺」と書くらしいです。
遠藤実さん(作曲家)命名の「らーめん道場」 |
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古代から栄えた吉備地方といいましても、実は2つの中心地があるのです。上道(か
みつみち)、下道(しもつみち)といいまして、前者は俗にいう吉備路から西へ真備町
あたりまでを含むわけですが、後者は今の岡山市北部(上道という地名も残っています
し、ときどき甲子園にも出る城東高校もあります)から、山陽町周辺あたりがそのよう
です。
その山陽町に美味しいラーメン屋さんがあるというお話は、もう2年前にこのHPを
はじめて以来折りに触れて聞かされてきたのですが・・・。
で、今日はようやく出かけてみました。岡山市から一路北へ、山陽町に入ったところ
に「備前国分寺跡」があります。そのむこう、山陽自動車道の高架の下あたりに左に入
る分かれ道があるのです。でも、これ、もともとは美作県道の本線だったのです。まあ
旧道とでももうしましょうか。その本道?をそのまま約1キロくらい?すすみますと、
左に「らーめん道場」という看板が見えてきます。ここがそうなのです。え、「道場」
???。まあ店の名前ですからあまりこだわらないで下さい。
車を止めて入りますと、中はけっこう広いのですがほとんどがカウンター席。10数
席でしょうか。むこうのほうでいかにもラーメン屋の若主人といった若者が、ゆるゆる
と麺を湯がいておられます。
ラーメンを頼んで見回しますと、「命名」という色紙が目に入りました。おや「遠藤
実」とあります。あ、そうか、ここがあの作曲家遠藤実が名前をつけたというところだ
ったのか。「歌謡道場」をもじって「らーめん道場」なんだ・・・。すると、ご亭主は
演歌好きなんだ。急になんだか親近感がわいてきます。これは美味しいはずだ・・。思
いこみも増してきます??。
でも、隣の「調理師免許」は女名前ですし、あそこで湯切りしている若者は??。こ
の方、最初は「のろのろ」と見えましたが、食器を出すときの姿などをみますと、「慎
重丁寧派」のようです。「8部の程度で早い」のが得意な私はいつも早くはないけど1
00%の仕事をきちんと仕上げる同僚を真似ができなくて尊敬しているわけですが、ど
うやらこの方、そっちに属しておられるようです・・。
というのは、出てきたラーメンを食べてみてよくわかりました。これが美味しいので
す。岡山標準?のとんこつ&とりガラ醤油味に、少し魚の味もするようです。かなり濃
厚なスープで、私の好みでもありました。チャーシューも美味しく、これでチャーシュ
ー麺だったらどれほどかとも思われたものです。ごちそう様でした。
あまりないかもしれませんが、こんどこちら方面に出かける機会がありましたら、ぜ ひ寄らせていただきますので、よろしくお願いいたします。
児島の町中、おしゃれなラーメン屋さん |
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倉敷市児島、学生服の町として古くから知られたところですが、今は瀬戸大橋の本土
側拠点としても発展してきている町です。
今日は久しぶりにその児島に出かけました。
県道岡山児島線から市街地へと向かいます。途中岡山県唯一の「天下一品」の支店を
横目にみながらさらに直進。突き当たりの一本手前を右にまがります。
太鼓を半分にしたような「瀬戸大橋架橋記念館」の横を過ぎて、しばらく「旧道」と
いったたたずまいの街路を進んでいきますと、突然右にコンクリート打ちっぱなしの建
物がどんとあらわれます。
「せんや」なんて書いた看板があります。「ああ、ここが児島の有名店、せんやなの
か。」なるほど、外観はラーメン屋さんというより、しゃれたレストランといったスタ
イル。11時すぎでしたので、まだお客さんは多くはありませんが、背もたれの高い木
製の椅子が30脚あまり。なかなかのムードです。
メニューは?。ラーメンは、醤油、みそ、塩とあるようです。450円とは、町中な
のに安いではありませんか。昼定食として「たこめし+ラーメン+からあげ」で650
円。もろこしそばなんてメニューもあります。30種類以上にものぼるでしょうか?。
さて、大きめの鉢に入ってきた醤油ラーメンでしたが、美味しかったです。スープは
あっさり目ですっきりしています。麺は決して固くないのに歯ざわりしっかりしている
といいますか、腰があると言うんでしょうか。おおきなチャーシューもそこそこ。メン
マもしこしこ美味。あ、私としたことが、こんなに詳しく・・。でも、本当に美味しか
ったです。思わずスープも全部飲み干してしまいました。これってとりがらなんでしょ
うか。
帰りの車では十分な幸福感を味わいながら走りました。でも、10分ほどしたときで
しょうか「いやまてよ。ちょっと脂っけが強く残るかなー。」とほんの少しの口の中の
違和感を味わったのも事実です。でもこの日の夜勤は美味しいラーメンの味を回想しな
がらの、楽しいお仕事となったわけでありました。(99、3)
営:11:00~22:00
休:月曜
岡山には珍しい、白ネギをもちいたネギラーメン |
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今、岡山ラーメン学会は「私の好きなラーメン店ベスト5」を募集しているのですが
(99、3、31まで)、岡山市東部に住む人のなかで出てくる名前に「ラーメンショ
ップ」というのがあります。岡山市下。旧国道2号線を原尾島から東進してしばらく行
くと、「長岡」という交差点があり、そのすぐ東側右手にあるのがこの店です。真っ赤
な(少し古い?)テントに店名が大きく書いてあります。「チェーン店募集」なんて書
いて有るところを見ると、どこかのチェーン店なのでしょうか?。(どうも、関東のチェーン店のようです)
入ると、カウンター席と座敷テーブルで合計20席程度。定食等も含め結構メニュー
はありそうです。なんでも「ネギラーメン」が美味しいという話でしたので、それを注
文しました。普通のラーメン500円、ネギラーメン650円。お客は5~6人。ちょ
うどカウンターに座れましたので見ていますと、平たい鉢に醤油タレを入れてスープを
張っておられます。麺をていねいに湯切りしていれたあと、ネギなどが乗り、それを海
苔の4つ切りが2枚で囲ってでてきました。
スープを1口。美味しい。醤油トンコツなんでしょうか。
でも、なにやらゴマ油の臭いが強く臭ってきます。うーん。チャーシューを細切りに
したものを白ネギの千切りとおぼしきものとさっき和えておられましたが、そのときの
タレがどうやらゴマ油主体のようです。「ネギラーメン」のわりにはネギはそんなに多
くないのですが、白ネギの辛さがこのゴマ油のにおいと・・・
でも、この海苔はなんだろう。上記の臭い消し??。東京では多いらしいのですが、
岡山ではあまりなじめません。
なんていろいろ考えているうちに、全部食べててしまいました。スープもなんとか飲
み干しました。
どっちかというと私は、ゴマ油を使った料理は好きなほうです。でも、でも、今日の
この、いつまでも口に残るその香りは・・・。(99、3)
営:11:00~21:00
休:水曜
釣り好きな方のラーメン屋さん |
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岡山市妹尾、県道児島線沿いに1軒のラーメン屋さんがあります。時々前を通るので
すが、なぜか縁のなかった店でした。なんとなく素通りしてしまう・・、そんなことっ
てありますよね。
でも、今日は寄らせていただきました。ふと頭に浮かんだのも何かの縁といえば縁な
んでしょうか。11時半の開店時間を少し過ぎたところで、大きなのれんが出て、「営
業中」の看板を店の人が運んできました。おや、この人どこかで見たような・・。今日
はどうもあやふやな表現が続いてしまいます。
看板ものれんも、黄色の地に大きく、○のなかに「幸」という地が入っています。「
まる幸」という名前なのでしょうか。中に入りますと、どうも表からと違う印象をうけ
てしまいます。新しくないのですが、中はこざっぱりした食堂という感じで、テーブル
席が7つばかりならんでいます。さっきの若者とともに、おやじさんといった方が厨房
で腕をふるっておられるようでした。
メニューは「中華そば」550円のほか、餃子、からあげ、カツどんなどけっこう定
食メニューもあります。中華そばには、チャーシューそば、ねぎそば(各750円)、
さらに「ピリ辛ニンニク味+100」なんて表示もあります。私は普通の中華そばを注
文しました。
見るともなく眺め回していたのですが、なぜか景色が違うのです。そう、壁と言わず
天井まで魚の姿、いや、「黒鯛の魚拓」がところせましと貼ってあるでは有りませんか
。どれもこれも40数センチの大物です。すっ、すごーーい。
あちらには釣行の折りの写真が貼って有るようです。「つり情報」なんて雑誌も。ど
うやらここのご主人は釣り好き、でもそうとうな方のようです。もしかしたらここは釣
り好きが集まるラーメン屋さんなんでしょうか?。
やがて中華そばが出てきました。透明な醤油のスープです。まず飲んでみました。う
ん、美味しい。すっきりとした味です。麺は・・、なんといいますか「少女のような、
細っそりした麺」と思えました。スープとのバランスでそのように感じたのかもしれま
せん。チャーシューもしっかり味がついています。
このHPのために、定期的に新しい店を開拓しようとはしているのですが、いつもこ
のように「原稿を書く意欲」がわくばかりとはかぎりません。食べてもHPにならない
店もけっこうあるのです(ごめんなさい)。でも、ここは違いました。どう書いても私
のこの文章のほうが「味」に負けているようにさえ思えるのです。このところ「当たり
」が多いようです。やはり、岡山なんですね、みなさん。(99、3)
PS:休:月曜 営:平日11:30~16:00 18:00~22:00
日、祝 11:30~22:00
3月の学割ラーメンは、なぜか玉野市の巻きでした |
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3月という月は移動の多い月であります。つい身近かでも息子が卒業して帰ってまい りました。わが家もちょっとにぎやかになりそうです。でもマックや電話線が一緒に来 たのと併せて、なんだか請求書の山が追っかけてきているようで、少し心配でもありま す。いったいどんな学生生活を送っていたのやら・・・。
私の職場でも、出る人、入る人(もっともこの不況の影響で、さすがに採用も手控え
られ、うーん。手が足りなくなりそう?)。送別会も花盛りであります。
夕べも私の親友の送別会がございました。でも、やめる人のほうがなんだか晴れ晴れとしている・・・ように感じるのは、私のひがみ??なんでしょうか?。
というわけで、本日私、2日酔いでございます。先日の祭日に仕事をしました関係で
代休ではありますが。昨夜はもちろん、ちょっとだけ??演歌など・・あ、いや・・。
岡山県玉野市。そう、岡山県の最南端でございます。なぜかここは私めのつれあ
いどのの出身地でございます。ときどき「休みなら、これ届けといて。」というきわめ
て重要な任務がおっかぶせられる土地でもございます。今日もその「重要任務」の途上
でございます。でも、この歳になりますと、「重要任務」の最中にもちょっと寄り道・
・なんてことができるように(やうに)なるんですよ。えへん。老人力ってすごいでし
ょう??。
本日は1軒のラーメン屋さんに寄るのに、なぜかこんなに大回りをいたしてしまいました。なぜだかわれながら・・。
瀬戸大橋がかかってから、ここ玉野の町も変わりつつあります。宇野駅はついに「四
国への表玄関」から「宇野線の終点」になってしまいました。「築港」へ行くのには旧
30号線で踏切をわたっていたのですが、現在では広いまっすぐな道が、宇野駅の東側
に延びております。でも、でも私目は昔人間でございます。田井方面から行きますとつ
いつい右へ踏切を渡ってしまうのでございます。そうすると、いわゆる「築港銀座」へ
直行できるのです。「くるまや」という美味しいラーメン屋さんもございます。でも、
本日はそのちょっと手前、信号を右折いたしました。あ、そこを左折いたしますと跨線
橋を渡りまして、かの有名な「玉野競輪場」へと・・。私どうもギャンブルは苦手なの
です。御幼少のおりよりどうもつきには見放されているようでございまして・・・。
というわけで本日は右へ曲がらせていただきました(ああしんど)。少し進みますと
右手に「宮脇書店」という看板のあるビルが見えてきます。そう、そこなんです。我が
友人が「ときどき家族で食べにいくんだけど・・」というラーメン屋さんは。「げんこ
つ屋」。黄色いテント。濃紺のおおきなのれん。あ、おいしそー。ですよね、みなさん
。
入ると髭のご亭主の似顔絵が出迎えてくれました。また「美味しそーーー」。
私のすぐ前に、軽のワゴン車からぞろぞろと家族連れらしい皆様が入っておられます
。つられてわたしも「ゲンコツらーめん(480円)」。
「当店では、麺、スープ、具それぞれにこだわりを・・・・、たれは小豆島の醤油・
・、麺はかん水少な目の・・・、スープは鶏、トン骨、煮干・・・」おおきな効能書き
が目に入ります。やがて出てきました。うんうん。煮干の薫りもかすかにしている・・
。
あ、本日私は2日酔いで、ちょっと鼻が・・。
スープを最後まで飲めばなんとか味がするかな・・なんて思ったのですが。店内には「3度食べていただければ、他店との違いがわかっていただける云々。」のはり紙もあります。
帰る途中、なんだか麺の「うどん粉」の味が口に広がるのに悩まされたのも、2日酔いのせいかもしれません。まるでソーメンを食べたあとのように・・。
あ、ごめんなさい。げんこつ屋のみなさま。この次には体調万全で食べさせていただ
きますネ。で、なぜか「学割りらーめん380円」なんて看板が印象に残ってしまったこの日ではありました。(99、3)
営:水~日=11:00~14:30。 水~土=17:00~21:30
休:月、火。