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京都南、お宮さんの桜2題

 今日、4月10日はJRの「青春18切符」の最後の日です。何か記念とあって、5回分が8,000円だという今年、2枚目になってしまいました。そして今日は母親と従姉をさそっての桜見物です。といいましても不案内の私、もっぱら従姉さんのご案内におんぶにだっこでございました。
 朝、JR瀬戸大橋線茶屋町駅7時40分とこの種の行楽としては少し遅いお出かけです。でもおかげでゆっくりと座れまして和気駅まで達しました。その後も相生、姫路、と乗り換え、京都駅に着いたのは11時30分でございます。途中姫路駅で元職場の先輩Sさんと接近遭遇・・・まことに意義深い日でもありました。
 昼食はもちろん京都駅。8条口「くらま」の季節御膳をいただきました。従姉のお姉さま、美味しかったです、ご馳走様でした。

源氏物語の雅な植物園・城南宮

 最初は京都南部、「城南宮」というお宮さんです。あの紫式部の源氏物語に出てくる豪華な庭を模して、白河上皇という人が造営した庭だそうです。まるで植物園にでも来た様に、様々な植物が植わっています。そしてあちこちに立て札が!。「・・・・」(よ、読めない??)などと源氏物語の雅な?一節を引用して、それぞれの植物を紹介しています。さすがに憧れの姉上、「・・」などと解説つきで進んでいかれます。
 あー・・みやび・・・雅・・・
 雅といえば、なぜか「しだれ」なのでしょうか?枝垂れ(しだれ)桜がここのメインのようでした。古(いにしえ)の雅(みやび)な方々は、手などを優雅にしだれさせて・・・??
 そういえば、しだれ柳も目に付きましたね。あれっ、あれはしだれ椿なのかしら???
 などと思っているうちに、境内をぐるっと一周してしまいました。

男山一帯の桜に囲まれた「石清水八幡宮」

 今度は京阪電車に乗りましてさらに南へ。八幡市という駅で降りますとすぐにケーブルカーがあります。私、石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)という超有名神社の名前は知っていたのですが、不明にしてそこが山の上にあるとは知りませんでしたのです。ほとんど大阪府との境界に近い小山、男山(おとこやま)だそうです。平安遷都のおり、京都の南西・裏鬼門(鬼門って、北東ですよね)のここに祀られたのだそうです。ふ~ん、歴史好きの私にとっても、なんだか興味深いところですね。
 ケーブルを下りてからも少なからず歩いて、お宮の境内へ。途中にはあちこちに満開の桜が出迎えてくれます。
 ところがこのお宮さん、ちょうど改修中ということで、本殿などは布に覆われたままでした。でもこれまで私が見た中でも、特別に大きなお宮さんであることには違いないようです。徳川家光といいますから、江戸初期の建物で、何回も改修を繰り返しながら保ってきたということのようです。隅にあった校倉造の蔵も珍しく、カメラに収めさせていただきました。
 一番奥にある若宮社が仮本殿でしたが、通常はこれが男の守り神で、隣の若宮殿社が女性の守り神とは勉強になります?。


 ところでここの境内に『エジソン』の碑がありました。なんでもエジソン発明の炭素電球のフィラメントにこの石清水八幡宮境内に生える竹が最適だったそうで、長い間ここの竹が使われたそうです。う~ん。この八幡さんも産業の近代化に多大の貢献を成し遂げたようなのです。す、すごいではありませんか・・。ライト兄弟より早く空を飛んだ岡山の幸吉・・、と思っていたら、エジソンの発明に不可欠な竹が、ここ京都の神社の竹だった・・・のです。何とも愉快愉快の一日ではありました。

 いつのまにか日本全国に桜桜が植えられ、この季節になると有名どころのみならず、各家庭にまで桜が咲き誇るようになった日本です。でもそこはそれ、『風情』という不可思議でわかりにくいものをも求めてさまよう日本人でもあります。今回は京都の南、量的には大したことは無い?とも言えるかもしれませんが、古いお宮さんに咲く桜を尋ねた一日のレポートではありました。(2007、4)

PS:帰りは、15時15分現地発、京阪京橋からJR大阪、姫路、岡山と帰り、20時ちょうどころに茶屋町へと帰り着いたことをご報告しておきます。あ、もちろん新幹線ではなく、全部普通電車ではありました。
 おわり・・・・。