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西讃岐のお寺さんたち2
 5ヶ月ぶりになりました。四国霊場の残りの遍路に出かけました。といっても 異常な暑さの今年、何しろ熱帯夜が30日以上、猛暑日(35℃以上)がほぼ同 じ程度続くこの夏です。車でなんとか?とあいなりました。
 前回の善通寺から次へ、西讃岐のお寺さんたちです。西讃岐といいますと、讃 岐富士という飯盛山をはじめ、富士山に似た姿の良い山々があちこちに見られる 、全国でも特殊なところです。なんなんでしょうね?

76番金倉寺のこと

 善通寺から北へ3キロばかり行ったところにある76番金倉寺でした。入ってみると寺域の広いのに驚かされます。参道に7福神が祀ってありました。  本尊は薬師如来。郊外の静かな雰囲気のところに、いろんな仏が祀られている、落ち着いたお寺さんでした。

77番道隆寺は多度津駅前を通過して

 金倉寺から北へ、JRを渡って多度津駅前を東に。途中の道中は新しく開発されたところのようです。奈良時代の創建だとか。ここも広大な寺域を有し、多くの諸堂が立ち並んでいました。ここも本尊は薬師如来とか。

厄除け宇多津大師・78番郷照寺

 さらに東へ東へと進みます。丸亀駅前から宇多津の町に入って、狭い道を進むと、高台に78番郷照寺がありました。「厄除け宇多津大師」というそうで、私も早速今の厄を払うお祈りをしてしまいました。境内からは宇多津の町並み越しに、瀬戸大橋方面が良く見えました。

79番天皇寺高照院・崇徳上皇を祀って

 坂出の街を通り過ぎたあたりにあるのが、79番天皇寺高照院。何と、入り口から本堂へ行く途中が「白峰宮」という神社で区切られています。あ、近くの由加山(倉敷市児島)と同じだな?と聞いてみました。
 「弘法大師の創建ですが、平安末期に崇徳上皇(75代天皇)が流されてきてこのお寺で過ごされ、やがて亡くなられた。上皇は白峰山(5色台)で荼毘に付され、ここに崇徳天皇社が建てられ、当寺は別当寺として天皇寺とも云われました。崇徳天皇社は明治に白峰宮となりました。」とか。
 なるほどなるほど。いろんなことがあるものですね。それで白峰宮はお寺の形をしているんですね。
 じゃあ、御陵は?と思ったのですが、やはり白峰山の白峯寺(81番)のところにあるそうでした。

80番讃岐国分寺

 高照院から6キロばかり東。もう高松市国分寺町になりますが、80番国分寺がありました。讃岐のほぼ中央です。本尊は高さ5mを越える11面千手観音だそうです。秘仏で、見ることは出来ませんでした。
 横の大きな白い大師堂内に納経所がありました。広い境内は松が生い茂り、涼しい風が吹いていました。

81番白峯寺

 讃岐の国は、中央に海にせり出した岩山「五色台」で西讃岐と東讃岐に分けられるようです。冒頭に触れた富士山型の形の良い山は西讃岐限定といえるようです。おもしろい自然ですね。
 その「五色台」は、白峰、青峰、黒峰などいくつかの山の連峰で、瀬戸内海をのぞむ景勝地です。そこにある2つの霊場、81、82番を訪ねることになりました。
 国分寺から西へ引き返し、山への道をたどります。崇徳上皇の御陵のある81番白峯寺は、山中のなかなか良い雰囲気のお寺さんでした。参道に大きなモミジがかかり、秋に来れば素晴らしい紅葉におめにかかれるな・・・と思いながら、石段を踏みしめて上がりました。
 本堂は1段上にありました。

82番根香寺(ねごろじ)

 白峯寺から山中をしばらく走るとたどり着きます。青峰にあるお寺さんで、山中のお寺だけに役行者も祀ってありました。
 よこに樹齢1600年というけやき(昭和53年枯死)の株がすえてありました。
 本尊の千手千眼観音は香木で刻んであり、その木の根の香りの高さからこのお寺の名が生まれ、また「香川」の名の元にもなったそうでした。
 それにしても暑いです。今年は熱中病があちこちで話題にされるほど。われも今日はお昼を幸いに引き上げてしまいました。(2010,8)