花も嵐も、ラーメン物語、その20 |
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倉敷の代表店は、450円でチャーシュー6枚 |
久世町から南へ、落合町にむかう国道313号線のほとりにもう1軒。「らーめんふぁみり」というお店なのですが、駐車場に20台以上の車が止まっているのに驚いてしまいました。寄ってみましたが、外に数人、中にも10人ばかり、何と!!行列なのです。店内も広く、30~40席はありそうですが、ファミレス様の席がみな埋っているようなのです。
真備町ラーメン事情
高梁川にかかる川辺橋を渡ると、すぐ真備町川辺の町並みになります。そして国道486号線沿いに、おやおやと思うくらい、ラーメン屋さんの看板が目に付くのです。
まず「風来坊」「大統領」、そして「ごんべえ」「豚龍」、ずっと行って矢掛町へ入ったあたりには「ラーメンショップ」というオレンジの派手な屋根が目に付きます。不思議に国道の北側ばかりですね?
今日はラーメン「ごんべい」におじゃましました。集合店鋪の一角で、駐車場はたくさんあります。20席あまりの店内に、若いご夫婦でしょうか?。気持ち良く迎えてくれます。
ラーメン480円であと各種トッピングという構成。でも私にはラーメンのみで十分でした。
スープは濁ったトンコツ醤油。現代風に少しこってりと仕上げてあります。でもいやみなく美味しかったです。麺は中細でしこしこ、シナチクこりこり、チャーシューは本当にとろりと。
ドライブの途中で立ち寄った「ごんべえ」のラーメン。言うことない出来映えの美味しいラーメンでした。
営業:11:00~21:00
休み:水曜日
植松駅前のお店は昔のやまとに似て
駐車場は5~6台分でしょうか。おや、お店のテントに「中華そば、とんかつ、かつどん」なんて書いてあります。こんなところに岡山独自のカツ丼を中華そばとともに出す店が?
席は10数席。街の食堂といった雰囲気で、私の好きなタイプの店ですね。中華そば500円、チャーシュー麺、とんかつ入りなどのバラエティーも。他のメニューには焼飯、とんかつ、カツ丼(ドミグラソース)などもありました。「カツ丼は、岡山のやまとやだてと同じなのかな?」などと思いながらも中華そばを注文。出てきました。半透明な醤油スープにチャーシュー3枚。普通のラーメンです。麺を一口!。ぷんと魚だしの香りがします。おや、美味しい。麺もそこそこ固ゆででつるつると。魚と豚骨?出汁のいいバランスに、醤油がぱりっと効いて!。思わず手が止まって、ゆっくりと味わってしまいました。
帰って「岡山ラーメン大百科」でさがしてみますと、いくみさんが岡山の”やまと”との関連に触れておられます。
次回に聞いてみました。
「直接は関係ないんですが。」と御主人。でも以前に岡山市丸の内の坂の下でやまとの先代がトンコツをいつも煮込んでいたのを見ていた
とか。友人に聞いたとか、いろんなお話がでてきましたが、結局このお店はやまとを目標に味を整えてこられたようです。ちょっとここへは書けないこともあったとか。
「今は、たぶんやまとより美味しいと思いますよ。材料費はずっと上ですから」というのが、御主人の最後のコメント。
私としては、やまと先代の味がここへ残っているようで、美味しくいただきました。麺も「大和製麺」で同じで、少し固めでちゃんと湯がいて
おられ、美味しかったです。
中の雰囲気は、「愛される町のラーメン屋さん」そのもので、もしかしたら「亜土」には戦後から続いた古く懐かしいあの「やまと」の味の原形がそのまま残っているのかもしれません。今度○○さんに教えてあげなくては!
(2002、7)
営業:11:00~22:30
休み:第2、4火曜日
隠れた小京都「勝山町」のラーメン屋さん
岡山県中北部、国道181号線を久世から西へ走りますと「木材の町勝山」という大きな看板とともに勝山町に入ります。ここ、勝山町は以前は湯原温泉や蒜山高原への入り口として私もしばしば通った町です。しかし先年の米子自動車道開通にともない、なかなか訪れない町になってしまいました。こうやって訪れるのもそれ以来ということになります。
勝山町は材木市が立つ「木材の町」であると同時に城下町でもあります。勝山三浦藩当時の武家屋敷や、高瀬舟発着場など多くの風情ある町並みが残され、津和野や萩に劣らない、いわば隠れた「小京都」といった趣です。
もう一つここ勝山は、今の民主党代表鳩山由紀夫氏の先祖の地でもあります。氏の四代前の鳩山博房は、勝山藩の江戸留守居役だったのです。由紀夫氏、邦夫氏の兄弟はルーツ探しで度々ここ勝山を訪れたそうです。
その勝山町の中心の商店街「ウッドストリート」の西の端あたりにそのラーメン屋さんはありました。「赤もん」という暖簾がわずかに自己主張をしている、ごく地味ーーなラーメン屋さんでした。カウンター席に清酒の箱を裏返して椅子にしたという、わずか15席ばかりのお店です。でもさすがにお昼時、常連さんらしい人たちが入れ替わり立ち代り食事に訪れておられました。
醤油ラーメン(500円)は澄み切ったスープに、中細ストレート麺。チャーシューは少し厚めで固めでしたが、しっかりと口の中に味が広がり、私好みではありました。出てくる前に女店主殿が散らしてくれた胡麻の香りが良く、少し脂が浮いていましたが、あっさりとした味でとうとうスープも残らず飲み干してしまいました。美味しかったです。鳩山兄弟もこのように気持ちの良い政治をやっていただけたら・・・なんて勝手に考えながらのラーメンでしたが、おっと、もちろんそうしているですって・・・、これは失礼いたしました。ここ勝山に来られたときは、ここのラーメンを食べられるのでしょうかね?。
このお店、県北のラーメン屋さんらしく、メニューは豊富でした。醤油、塩(500)、味噌(550)、味噌バター、醤油キムチ(650)、そしてお酒やおつまみの一品料理もあります。
おや、カレーラーメン(650)は何処やらで聞いたとしても「イタリアンラーメン(650)」って???、スパゲッティー風にラーメンが出てくるのでしょうか??
常連さん方は、味噌ラーメンを注文する方が多かったようですが、あれも美味しいのでしょうね。(2002,8)
久世町ラーメン事情。行列!の店も
岡山県中北部、国道181号線と、313号線の結節点、岡山県3大河川旭川が蒜山高原から流れ降り、いったん東西の緩やかな流れになったのち再び南へ向かうここ、交通や自然の流れの結節点の町、ここは久世町です。江戸時代は天領で代官所が置かれた町でもあります。遷矯小学校(右の写真)という明治の洋館建築の粋が見られるのもここです。
その町の中央部、久世町久世という交差点、そう中国銀行の角を南へ入ったすぐのところにあるのが、「田吾作久世店」というラーメン屋さんです。
「ばかうま支那そば」というにぎやかな看板のこのお店も、県北のラーメン屋さんの例にもれず居酒屋と兼業?といった趣です。内部は意外と広く、座敷席を含めて数10席もありそうです。
またメニューも非常に多く、ラーメンだけとっても10種類ばかり。そして各種の居酒屋メニューときたら、もうご想像におまかせします。
支那そば600円、あくまで透明なスープに、博多ラーメンかと思わせる極細ストレート麺、まるいチャーシューなど、本当に上品としか言い様のないラーメンです。出てきた時プンとごま油の香が一瞬したように思いましたが、それも食欲増進に効果があったようで、一気に食べてしまいました。美味しかったです。
「こ、ここって、いつもこうなんですか?」おもわず外で並んでいる方々に聞いてしまいました「そう、土日や盆正月はいつも並んでいますね。ここいらはほかに店が無いものですから。」というお話。
ラーメン450円をはじめ、さすがにたくさんのファミリー向けメニューが並んでいます。惜しかったのですが次回に期待して本日はパスさせていただきました。でも美味しいんでしょうね!(2002,8)
田んぼの中の一軒家。手作りのラーメン屋さん(落合)
なんだか田んぼの中にぽつんと一軒家が・。あ、我が家も田んぼの中の一軒家ですから、それはいいのですが?
土手の横に車を止めて、おそるおそるその山小屋風の建物におじゃましました。入り口にちょっと迷いましたが、そう、なかなかの風情です。何よりも屋根から流れ落ちる水のむこうに、雄大な山の風景が広がるその景色は一幅の絵を見るようで、ゆっくりとした時間をすごさせていただきました。
ここも居酒屋風で、ラーメンのほかいろんなメニュー。おや、なんだかカラオケもやっておられるようですね。近ければ私も歌いにおじゃまするのですけれども。
ラーメンメニューはしょうゆ、みそ、トンコツ(500)、味噌キムチ、十八黍ラーメン(650)、金太郎まさかり?、カモ(800)など。
醤油ラーメンはここもあくまで透明なあっさりスープに細麺です。「無かんすいに無化調です」というメニュー説明を横目にみながらずるずると・・・。お、おいしいではありませんか。なんだかちょっと変わった味もしますが、どんな出汁が混ざっているのでしょうね。でも私の好きなラーメンの味でした。
今日初めての訪問でしたが、実はこの「岡山十八」の店主の片山さん、「岡山ラーメン研究会」と名乗って私を訪ねてこられたり、「岡山黍ラーメン」という意欲的な製品を開発して県下で売りさばいたり、私も少々懇意にさせていただいている御方なのです。
奥様にお話しを聞きますと、この山小屋風のお店、店主の片山さんが開店まえに半年かけてほとんど手作りで作られたとか。す、すごいですね。そうしていろんなラーメン新作を次々生み出して・・・。
元国鉄マンという店主殿の心意気を感じながら、気持ち良く食べさせていただいた落合町でのラーメン行脚でした。(2002,8)
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ラーメン屋さんは、龍が好き!
旧2号線野田交差点から西へ進みますと、旧国鉄操車場跡地が見えてきます。そうそう先日まで地元発祥で世界的になった「木下サーカス」が興行していましたね。いつのまにか世界各地のサーカス人たちを集めて、すごいサーカス団になったという印象を受けましたけれども。
おっと、その近く、旧2号の北側にそのラーメン屋さんはありました。「一龍」。う~ん。最近は「龍」の字が流行なのでしょうか?それともラーメン屋さんが「龍」が好きなんでしょうか?
支那そば(しょうゆ)650円、一龍そば(しお)750円。ちょっと高めですが、これが岡山相場なのかもしれません。
支那そばをいただきました。とりがらベースの澄んだスープで、油膜はあるがあっさりと美味です。細いストレート麺(冨士麺)も良好でした。
シナチクのかわりに黒いキクラゲの細切りがたっぷりのっているのが特徴でしょうか。チャーシューは細切れ様で柔らかいものでした。なかなかのバランスです。
机の上には一味がお皿に乗って出ています。途中で入れましたがスープにもけっこうあって、美味しくいただきました。ごちそう様でした。(2002,9)
岡山ラーメン街道の一つで、がんばる老舗店
そのひとつ、新幹線街道沿いにもこの間にずいぶんラーメン店が増えたような気がします。特に倉敷市内に入ると新店ラッシュといってもいいでしょう。チボリ公園やイオン倉敷店が開店して、ずいぶん車も増えたようですね。
そのなかに一軒、以前からのお店を守って、名前も倉敷伝統?の名前でがんばっているお店があります。「又一中華」です。チボリ公園とイオンとの中間あたりでしょうか。倉敷では知らない人がないラーメン店「又一」一族?のなかでは、唯一「中華」を名乗っているお店です。
岡山標準とも言っていい半透明のトンコツ醤油スープに中細ストレート麺。ラーメン450円と安価です。他の中華メニューも豊富で、八宝菜、えびチリソース、野菜炒めetc,,みな550円~650円と格安です。
お昼などいつも常連さんたちで賑わっているのも、安くて美味しいせいなんでしょうか?(2002,9)
なぜ?倉敷に増える「九州系トンコツラーメン」
その前に、岡山ではあの白く濁ったスープのラーメンを「トンコツラーメン」とだけでは表現しません。かならず「九州系」とか「白濁トンコツ」とか言います。岡山で「トンコツ」といえば「トンコツ醤油」のラーメンだからです。古くは百万元、そして冨士屋とか浅月にはじまり、透明、半透明の差はありますが、日本一多様と豪語する(私が?)岡山ラーメンの一方の旗頭がこの「トンコツ醤油ラーメン」だからです。もちろん倉敷にも「第二又一」という代表店があります。
で、最近倉敷になぜかこの「九州系トンコツラーメン」のお店が相次いでオープンしています。「博多金龍」「永楽軒」そしてこの「よかとこ」。倉敷市は岡山市に比べてたしかにラーメン店の数は少ないのですが、でも「ラーメン屋敷」「丸福」「百万両」「第二又一」「ベトコン」「マルハチ」と名店話題店には事欠きません。そこへ次々と出店してきた九州系のラーメン店。はたしてどうなるのでしょうか。
えっ、美味しかったか?ですって。そうそう。肝心のお話ですね。「よかとこ」、けっこう美味しかったですよ。ただ私のつたない舌でのことですけれども。(2002,9)