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3日目はいよいよポカラから北へ、ヒマラヤを越えてムスタン(王国)の玄関口ジョムソンへのフライトである。5項6項のMDSA関連を除いた部分を報告したい。
「霧が濃いのでしばらくお待ちください。」久しぶりにコケコッコーの声に目を覚まされたのは、ポカラの中心部、池のほとりのホテル「レイクヴューリゾート」。6時から朝食をしてスタンバッていたのだが、来たのは無情の便り。このルートはしばしば飛ばないこともあるそうだ。だめなら遊覧飛行でもという声も聞こえてくる。
空から見るとポカラ周辺は見渡す限りの棚田、棚田・・・。ここでも日本の棚田ファンを連れてきたい光景に出会う。正面に白銀の山々が現れたと思ったら、足下は緑の無い土色の大地。ところどころに川筋があり、家があり、段々畑がある。こんな高山まで・・・なのだ。と思っていると「今日は風が強いので、反対側から着陸します。」とのマサミさんの声。飛行機はジョムソン空港上空を通過、谷沿いをUターンする。45度に機体を傾かせ轟音をとどろかせて、翼を山に接せんばかりのすごい飛行。ワーキャーといっているうちに滑走路に進入して、ドンドンドンと停止。思わず拍手が上がる。パイロットが振り返って「どうだ、やったぞ」といわんばかりの得意顔を見せている。何回もここへ飛んだはずのマサミさんも「すごーい。こんなの初めて。」と大感激の様子。「ここのパイロットの腕は世界一です。」と事前にあった説明がよくわかる。
我々が入った宿は、空港から少し歩いた所にあるトレックホテル。名の通り山歩きを対象としたホテルで、シャワーはあるがバスタブは無い。暖房も無いようで、精一杯着込んで毛布にもぐりこむ。
そのまま街をムスタン方面に歩いた。トレッカー向けのホテル、ゲストハウス、雑貨屋が並んでいる。学校、病院もありけっこう大きな町だ。学校の前で警備にあたっていた軍隊にカメラを向けたら「ソーリー・・・」と英語でていねいに断られた。軍隊のほかは撮影OKのようである。早朝なのに人々はもう動き出している。農作物を背中いっぱいに背負った人などに出会う。つり橋を渡った川の向こうには村があり、村役場らしいものもあった。その後方に見える緑はMDSAの植林である。
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