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阿波の国を南へ南へ
ー四国霊場22~23番と鯖ー

 徳島県は南へ細~く伸びているのです。なにしろ国道55号線を南下すると室戸岬近くまで行けるのですから。

 難所も終わって、22番平等寺

「四国は難所を打ったあとは、苦行しないで打てる札所になる」とは解説書の文句です。なるほど、それが平等寺とは心憎いネーミングです?。太龍寺から歩けば5時間近く、でもここは平地の街中です。
 そしてここも薬師如来が本尊で、「医王院」ともありました。本堂は質素でしたが、その天井には一面に薬草が描かれています。薬草園なのでしょう。
 境内には白水(神水)が出ていると言うことで、汲んでおられる人もいました。

 超有名寺院、23番薬王寺

 平等寺から国道55線を一路南へ。旧日和佐町の後背地ともいうべき山の中腹にあります。境内からは、日和佐の町並みと、日和佐城とが良く見渡せました。
 おそらく徳島県の四国霊場の中で、一般にもっとも知られているのがこの薬王寺ではないでしょうか。他のお寺の名はどれも私が初めて聞いたところばかりでしたが、ここだけはよく耳にしたことがあります。厄除けのお寺として有名なここへは、年間で100万人もの参拝があるそうです。
 医王山無量寿院薬王寺といい、ここもまた薬師如来が本尊でした。よく写真に出てくる塔はユ祇塔というそうで、右の一段上にありました。

 弘法大師が鯖をめぐるトラブルに巻き込まれた!

 この日はもう少し南、高知県境に近い、「鯖大師」まで足を伸ばしました。四国別格霊場4番鯖大師本坊です。ここも国道55号線のすぐ近くです。弘法大師が旅の途中で鯖を所望したところ、とんでもないトラブルに巻き込まれた地だそうで、四国別格霊場4番になっていましたし、別格霊場会本部の看板も見えました。
 四国88、西国33などの砂踏み道場や、一願稲荷などもあり、何か庶民的なお寺さんの印象をうけました。入り口に近いところの六角堂には馬頭観音が祭ってありました。

 これで、いちおう「発心の道場」といわれる阿波一国を終えたわけで、2回の旅でこれまであまり知らなかった徳島県の多くのところが見られ、満足感があります。とくに、国府町という古代阿波文化の中心地や、南部の水田地帯を歩けたことは、いろんな発見とともに楽しい旅となりました。(2007,5)


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