「遊放ぶらり旅」のページへ戻る
かっての伊予の中心地は
ー四国霊場59番~-

 5月3日の夜は今治から南へ、国道196号線沿いにある道の駅「今治湯ノ浦温泉」でした。広い平野に小さい山々が点在しています。温泉水の自動販売機もあり、「飲めたらペットボトルへ・・・」と思ったら、100リットル単位でした。

四国59番国分寺のこと

 翌朝早く、近くの四国霊場59番国分寺を訪ねました。隣の春日神社の一角には「国府遊園」ともあり、「ああ、かっての伊予の国の中心地は松山ではなくこの地であったのだな。」と改めて気づかされました。本尊は四国霊場に多い薬師如来です。
 近辺は静かな山里に家並が続いています。散歩していると少し離れたところに、国分寺塔跡がありました。13個の大きな礎石が並び、この上にはかって高さが200尺(60m)もの七重の塔が建っていたそうです。  ここは創建当時は七堂伽藍がならび、諸国の国分寺の中でも豪壮な構えを誇っていたといいます。

観音23番無量寺のこと

 国分寺から西へ、次第に山の中へ入っていきます。朝倉村の上朝倉にあったのが、四国ぼけ封じ33観音23番無量寺です。「伊予府中○○霊場」などの看板があるのを見れば、ここらあたりまでかっての府中であったようです。
 最近のお寺さん、新築がけっこう多いのですが、ここも真新しい本堂が建っていました。  近くの田んぼではもう田植えがはじまっていました。

紅葉で有名な西山興隆寺

無量寺からさらに西へ。山奥へと入っていきます。丹原町というところに四国別格10番興隆寺がありました。真言宗醍醐派の別格本山だそうで、山を上へ上へとお堂が立ち並び、大きなお寺さんです。途中勅使門や接待所らしきものもあり、皇室とのゆかりも深いお寺のようでした。本堂からさらに一段高いところに三重の塔もあります。  このお寺さん、西山興隆寺といい、秋には紅葉で有名なところだそうでした。
 また「西山修験道」という看板があり、修験のお寺でもあるようでした。

大師が木に地蔵を彫ったと

 山を下りて平野を小松へと走る途中にあったのが、四国別格11番生木地蔵正善寺です。隣の福岡宮の影に隠れるようにあったので、うっかり行き過ぎ、かなり遠回りをしてしまいました。
 かって弘法大師が、生きたクスノキの大木に延命地蔵菩薩の像を刻んだということで、生木地蔵(いききじぞう)というそうです。このクスノキは大木でしたが、昭和29年(1954)の洞爺丸台風により倒れたそうです。お地蔵様は無事で現在本堂に祀られているということでした。本堂横に大木の一部が残り、祀られていました。(2008,5)

四国54-58番へ 四国60-63番へ